神奈川県鎌倉市にある明月院は、「あじさい寺」として知られ、境内には2500株のあじさいが植えられています。このあじさいは、毎年5月下旬から咲き始めるそうです。
また、明月院では実際にタヌキが出没し、その写真の展示が行われています。
お寺のお山はポンポコたぬき山
アライグマも出ます
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勧進僧に化けた狸が行く先々でお礼に書いていく絵や書が一風変わっていて、文字は誰も読むことが出来ませんでした。また、和尚が来る前には犬は必ずつなぐようにと指図されました。食事の際は和尚一人で行うとし、誰も部屋には入れないよう言われたそうです。おかしいと思った村人が、犬をけしかけたところ、犬は和尚に飛びつき、和尚を殺してしまいました。和尚の亡骸はしばらく変わりませんでしたが、7日後、狸の姿へと変わったとされています。それは建長寺の裏山に住んでいた老狸だったのです。建長寺の和尚にお世話になった恩返しとして長い旅に出ていたのです。苦労して集めたお金は建長寺に届けられ、哀れんだ僧によって小さな祠を立てて供養してあげました。
狸菩薩の話
火の坂というところは以前、人気のない寂しいところで坂の上でおばあさんが一人で住んでいました。ある寒い晩に一匹の古狸がやってきました。いきなり来た狸におばあさんはびっくりしましたが、狸はおばあさんを尻目に炉端に腰掛けて、居眠りをし始めました。一人暮らしのおばあさんを甘く見た狸は、寒くなると出てきて大股を広いて温まっていきます。さすがに腹がたったおばあさんは、寝ている狸の股ぐらに、なみなみいっぱいの火をすぐって、投げかけました。狸は火だるまになって外へ出て、坂の下まで転がり込んで死んでしまいました。それからこの坂は火の坂とよばれるようになりました。しかし、その後よくないことが立て続けに起こりました。大正13年頃、近所に住む人がこの坂で怪我をした時(おばあさんの具合が悪くなった時という説も)に、行者さんをよんで祈祷してもらったところ、その訳は狸の祟りだということが分かりました。そのため狸菩薩として丁重に祀りました。その後はご利益があるという評判がたって、参拝の人で賑わったようです。