江戸時代、この地域の川に流れ着いた地蔵を祀ることから始まった伝承があります。
この地蔵は長い間地域の守り神として信仰されていましたが、昭和9年の室戸台風によりお堂ごと流されてしまいました。その後、地蔵は拾われた場所で祀られることとなりました。
しかし、ある日、複数の人々の夢枕にクロ(源九郎狸)が現れ、「元の場所に戻してほしい」と懇願しました。このため、住民たちは再び元の場所に戻すことを決意し、地蔵が流されないようにコンクリートのお堂を建てました。
ところが、新たに建てられたコンクリートのお堂が完成してから、近辺で4件の事故が立て続けに起こり、残念ながら子供が一人亡くなるという悲劇が発生しました。怒った住民が地蔵を叱ると、地蔵は「コンクリートだから出られなかった」と答えました。その後、住民たちはお堂を改修し、現在ではアルミサッシのお堂になっています。改修後は一度も事故が起こっていないと伝えられています。
大阪府大阪市西区九条南3丁目18付近
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