神奈川県相模原市の住宅地の一画にある狸菩薩

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トンネルの穴の中に狸菩薩が鎮座しています

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信楽焼の狸

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横たわる狸

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狸菩薩と刻まれている石

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由来板

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狸菩薩の話

火の坂というところは以前、人気のない寂しいところで坂の上でおばあさんが一人で住んでいました。ある寒い晩に一匹の古狸がやってきました。いきなり来た狸におばあさんはびっくりしましたが、狸はおばあさんを尻目に炉端に腰掛けて、居眠りをし始めました。一人暮らしのおばあさんを甘く見た狸は、寒くなると出てきて大股を広いて温まっていきます。さすがに腹がたったおばあさんは、寝ている狸の股ぐらに、なみなみいっぱいの火をすぐって、投げかけました。狸は火だるまになって外へ出て、坂の下まで転がり込んで死んでしまいました。それからこの坂は火の坂とよばれるようになりました。しかし、その後よくないことが立て続けに起こりました。大正13年頃、近所に住む人がこの坂で怪我をした時(おばあさんの具合が悪くなった時という説も)に、行者さんをよんで祈祷してもらったところ、その訳は狸の祟りだということが分かりました。そのため狸菩薩として丁重に祀りました。その後はご利益があるという評判がたって、参拝の人で賑わったようです。

今はひっそりとしていますが、よく手入れがされるていることから今でも参拝の方がいらっしゃるのでしょう。

狸菩薩
神奈川県相模原市中央区水郷田名4丁目付近
駐車場なし
半在家バス停(当02 原当麻駅~半在家、橋57 橋本駅~半在家)から徒歩10分