大阪府にある雲上山龍渕寺は通称「タヌキのお寺」「狸のお宿」と呼ばれています。境内には鶴見老師が70数年かけて集めたたぬきコレクションが所狭しと並んでいます。狸庵さんや 特注や

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壁一面にひしめき合っている狸コレ

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ガラスケースの狸コレ

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信楽鉄道切符狸コレ

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徳利が別にある昔のタイプなどなど圧巻のたぬコレ

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生駒の檀家さんから家を売却するのでおしょさん狸が好きだからあげると譲り受けた1.5メートルほどの黒狸像。ハリボテだと思って石屋さんのトラックで取りに行ったところ、セメントで出来た大物だったとか。化かされたーと思いつつ超重いけど3人で担いでトラックに乗せて持ってきたそうです。

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まるっこいたぬき

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老師が狸を集めだしたのは、仏教大学に電車で通っていた頃。母親に早く帰ってこいと急かされ楽しみがない日々を送っていたときに三条小橋のたもとに小さな狸を売っている店があって、それを買って集めだしたのがはじまりだそうです。ファーストたぬきって皆それぞれでいいですね(*^^*)

老師はタヌキも飼っていて「ぽん太」と名付けて可愛がっていました。数ヶ月で亡くなってしまったぽん太を可哀想に思い、剥製にして居間に置いていました。すると寺を訪れたマッサージ師の人がここには狸の霊がいると言います。不思議に思って話を聞くと、マッサージ師の人が家に帰ると霊感がある奥さんが狸の霊が寺からついて来ているというではありませんか。一回霊媒師に見てもらってはと助言をもらった老師は霊媒師をよびました。よんだ霊媒師は80を超えた老婆でした。その剥製に狸の霊がついている。今から霊を下ろすから横で見ておれと告げます。そして霊媒師のばぁさんは狸の霊を下ろして口を尖られて言います。「わしは十八大明神という名前じゃ。剥製にしてもらったが、窮屈でかなわんから外で祀ってくれ」

人間が狸を祀るのはどうなのだろうかと思ったり、とある行者が子狸だから祀っても祀らんでも災いはないとも言われたのですが、せっかくだからと位牌を作って祀ってあげることにしました。すると狸の加護があったのか事故にあっても無事だったりと狸に助けられているようなことが多々あったそうです。

参考:「大阪人」2月号 「キテレツ博物誌10」

龍渕寺
大阪府大阪市天王寺区城南寺町6
大阪上本町駅徒歩7分
谷町九丁目駅徒歩12分