狸旅記録 ~たぬたび~

狸・タヌキ・たぬきにまつわるお寺・神社・スポット・珍しいタヌキ像を中心に旅しています。狸旅の記録です。今まで作ったものの通販→ https://tanuki808.cart.fc2.com/

2016年11月

2015年11月28日にJR土讃線開通80周年を記念し、阿波川口駅周辺で山城狸まつりが開催されました。山城町は青木藤太郎狸やおそめ狸などタヌキの妖怪伝説がたくさん言い伝えられています。それに合わせて三好市山城支所前にある第二次世界大戦の際掘った防空壕跡にお狸大明神が祀られました。

山城支所

101_3775

山城支所の対面にある防空壕跡にあるお狸大明神

101_3774

柵が設けられています

101_3773

木製の祠

101_3770

「お狸大明神」

101_3771

由来

101_3769

第二次世界大戦の末期、昭和19年5月に山城谷村役場がこの地に移転、川口には国道と国鉄の鉄橋があり、米英空軍による爆撃が予想されることから、役場の重要書類を保管するためにこの穴が掘られました。※

当時、対岸の引地の畑には、この二つの鉄橋をまもるため、対空機関銃がすえつけられ、ここの上の大任峰には、連合軍の飛行場を監視する防空監視所が設けられていました。

あの戦争の歴史を刻んだこの穴に、世の中の平和と、地域の安全と繁栄を願い、土讃線開通80周年を記念して、狸伝説の里、山城町のシンボル「お狸大明神」をまつりました。

2015年11月28日 山城狸祭り実行委員会

※人が入る避難用に防空壕を掘っていましたが、岩盤のあまりの堅さからこれ以上掘る事ができずに、書類の保管用になりました(市報みよし2015年12月号No.118より)


お狸大明神
徳島県三好市山城町大川持518-9付近
JR阿波川口駅より徒歩6分

市営地下鉄西田辺駅近くの商店街「西田辺一番街」に狸地蔵があり、地元有志がタヌキをモチーフにまちおこしを行っています。

101_3465

いつ誰が置いたかは不明で40年前には存在が確認されていました。

101_3470


101_3468


最近まで忘れられた存在で、草も生い茂りごみも投棄されていました。

101_3478


見かねた近くに住む郷土研究家の方が中心となって「西田辺狸地蔵を守る会」を2012年に結成。雑草を取り除き整備し、狸地蔵に笠や前掛けを着させ、賽銭箱を設置。日々、狸地蔵のお世話をされています。(賽銭箱は残念ながらいたずらのせいで今は封鎖しているそうです)

101_3480


狸地蔵は「にしべくん」と命名されたようで、西田辺駅開通記念にバッジが配布されました。(未入手(^_^;))また10月5日は地下鉄西田辺駅開業記念日に因んで西田辺地蔵の日になりました。

101_3476

にしべくんのイラスト

101_3471

にしべくんのイラスト2

101_3469


西田辺狸地蔵 大阪府大阪市阿倍野区西田辺1丁目付近
西田辺狸地蔵を守る会→Facebook

信太森葛葉稲荷神社の末社の「馮之木大明神」は狸を祀っているそうです。場所は左手奥の公園の側にあります。

101_3431

場所の詳細が看板に載っていました。68番です。

101_3457


また姿見の井戸の左奥に狸の置物が所狭しと鎮座しています。

101_3441

信楽焼中心

101_3443

真ん中の狸さんは珍しい瓦造り 洲本の狸さんですかな?

101_3446

割れていますが珍しいタイプの狸

101_3448

信太森神社は狐が祭神

101_3456

文学・歌舞伎などで知られる『葛の葉物語』の舞台となった場所で、阿倍清明の母・白狐が住んでいたとか

由来板

101_3454

101_3451

信太森葛葉稲荷神社
大阪府和泉市葛の葉町1丁目11−47
JR北信太駅より徒歩5分

埼玉県川越市。住宅の一角にある公園

101_2143

公園内には綺麗に残されている古墳があります。

101_2141

その古墳の上部に何故か狸の置物が。
たぬき山古墳とよばれているらしい。

101_2129

訪れた日はお祭りをしていたらしくお神輿が準備中

101_2137

狸が守り神なのかも・・・?

的場たぬき山公園(たぬき山古墳)
埼玉県川越市的場1丁目19

長野市にある善光寺。
七年に一度の盛儀 善光寺御開帳が有名で前回は2015年4月5日~5月31日に行われました。

101_2361

立派な絵馬がズラリと

101_2362

「牛にひかれて善光寺参り」の絵馬も発見しました。さすがに大きなお寺なので色々な種類がありますね。あとから知りましたが、
信心のないおばあさんが白い布を干していたところ、どこからともなく現れた牛が白い布を角に引っ掛けて走っていってしまい、おばあさんが善光寺まで追いかけて、後に牛に導かれたとして信心深くなったとか。

となりは何故かリラックマが(^_^;)

101_2368

「善子さん」と「光子さん」

101_2366

この善光寺の宿坊の一つ、「白蓮坊」にむじなが寄進したという灯籠の話が伝えられています。白蓮坊の前には、せんとくんの作者・籔内佐斗司氏作のむじな地蔵像が鎮座しています。

101_2369

正面

101_2378

南無南無

101_2380

後ろ姿も可愛らしい

101_2382

白蓮坊正面

101_2384

由来板

101_2371

むじな灯籠

むかし、下総国葛飾郡冬木村(今の茨城県猿島郡五霧町)に住んでいたむじなが人の姿となり、善光寺参りの講中にまじって善光寺におまいりしました。むじなは、殺生をすることなしに生きてはいけない自らの罪業を恥じ、後生を頼むため、善光寺に燈籠を寄進したいという願いをもっていました。
白蓮坊を宿に定め、ようやく善光寺への参詣を果たしたむじなは、その晩、安堵してお風呂につかりました。ところがうっかりむじなの姿のままで湯を浴びているところを見つかり、あわててどこかへ逃げ去りました。
姿を消したむじなを不憫に思った住職は、むじなが燈籠を寄進したいという願いをねっていたことを伝え聞いて、一基の常夜灯を建ててあげました。それが本堂正面に向かって左側、経蔵北に今も残るむじな燈籠だといわれています。

善光寺本堂横の経蔵が工事中で残念ながら、むじな燈籠は矢板の隙間からしか覗けませんでした。ちょうどこの木の後ろです。

101_2390

昔は勝負事にご利益があるとして燈籠を削って、その破片を持ち帰っていたそうです。ここからは見えませんがちょうど反対側が欠けているのだそう。

101_2387

白蓮坊では、むじな地蔵のお守り、漫画「復刻版 むじな夜灯」が授与されます。
貴重な狸アイテム(*^^*)

そして白蓮坊の本堂の中には木製の御神体が。
こちらは写真撮影不可なので是非ご自身の目でお参りしてください♪

善光寺 むじな燈籠
白蓮坊 (仁王門手前)
長野県長野市大字長野元善町465
お守りなど


徳島県阿南市福井町 金刀比羅神社。阿波福井駅より徒歩で15分程度のところにあります。この神社には博学狸の伝説があります。お邪魔したのが日の沈む前ぎりぎりだったので撮った写真が暗くなってしまいました。

101_1902

参道陥没のおそれがあるので遠回りして車道側から進んできました。

101_1897

本堂左側手前に博学狸こんぴら三本足松雲斎が祀られている祠があります。

101_1907

「博学狸金ぴら三本足松雲斎之祠」と彫られています。

101_1908

狸像のお腹に「金」の文字が。
阿波狸合戦では金長が田浦の太左衛門とともに福井の金ぴら狸を相談役としました。そのことに関係あるのでしょうか この狸さんは。

101_1909

お酒がお供えしていました。
学業成就・商売繁盛・心願成就・病気平癒・安産・良縁に霊験があるそうです。

101_1915


三田華子著「阿波狸列伝 通天の巻」より

阿南ずい一の景観、阿波の松島といわれる橘湾の入江に近い下福井の在。福井川の清流が、浣々(そうそう)と音をたてて、すいらんの影を洗い、したたる緯の松に吹く風は、琴(こと)を弾じて千年の昔を語る静寂境、松琴山には、海のしずめの金刀比羅宮が鎮座する。しんしんと生い茂る境内の森の奥に、二本のヒノキの大樹があり、一匹の大狸が住んでいた。非常ないたずら狸で、里に出ては人間をたぶらかし、悪事?を重ねていたが、金びら淵に出て通りかかる人間を待ちうけていた。

ところが、その夜は通りかかった相手が悪かった。村でも指折りの鉄砲の名人、茂庄兵衛(もしょべえ)とは気がつかず、いつものように小石のつぶてを投げつけると、かねて、こうした機会をねらっていた茂庄兵衛は、鉄砲を肩にかついだ後ろ向きのまま引き金をひいた。さすがの古狸も、名人の手練にかかっては、さけるひまもなく、後ろ足をうちぬかれて、命からがら、がけをよじのぼって逃げて帰ったが、とうとう後ろ足は一本短くなり、びっこをひいて、三本の足で歩くようになった。以来、里人は金びらの三本足と呼ぶようになったという。

その後も、社頭にあらわれては、参拝人をなやましていたが、ある夕刻、金刀比羅宮の神宮、森飛騨守(ひだのかみ)丹平が、夕神楽(ゆうかぐら)を奏上(そうじょう)しようと、神殿に登ると、白髪、白ぜん、狩衣(かりぎぬ)姿の森丹平が、神前に威儀を正して座っている。
おどろいたのは、あとから昇殿した森丹平。座をしめ「おのれは、何者じゃッ」

声をはげまして問いかけたが、間髪を入れず「わしは、森飛騨守丹平じゃ」とすましたもの。
ぴたりと、その前に「おのれ、化けも化けたり。飛騨守丹平に化けるとはおこがましい。早々に退散せいッ」
「はッはッは。何をぬけぬけと。おこがましいのはそちらじゃ。神罰をうけぬうちに、退散せいッ」

堂々とやりかえして、たじろがぬ面だましい。これから二人の飛騨守が、世にもめずらしい狸問答をしたと伝えられているが、果たしてその内容が、森神官のあとに伝えられているかどうか?
問えば答え、せまれば問いかけ、流水の弁をふるってシッポを出さぬ三本足を、じつと見すえた丹平は、やおら形を正した。

ぐっと、右手に第(しゃく)をにぎりしめ「はははは、いかに上手に化けても畜生の浅ましさ。神の意志にはかなわぬと見えるわ-。これッ。その笏のもち方は何じゃ。手がちがうぞ」
と大喝一声、きめこんだ。

とたんに、うまく虚をつかれたニセ神官は、向きあった神官の笏のありどころを見るなり、あわてて左手にもちかえ、とうとう馬脚ならぬ狸脚をあらわし、おそれいって化けの皮をぬいだ。

悪事をすることが、知恵にたけ、人間でいえば、頭脳明晰の三本足は、今までの非をさとされて、さっぱりと素行を改め、それから後は、左手に笏をもち、神官姿であらわれては、金びらさまの神使いとして人を助けることに専念しはじめた。それとともに、毎夜、森丹平の屋敷に通い、軒下にうずくまって、丹平が村人に講じる学の道をおさめ、ついに一代の博学狸になった。自ら、松雲斎と号して、丹平神官が留守のときは、夕神楽だけを奏上して、立派に神前の奉仕をおこたらず、行ないすましている。



   
戦後途絶えていた子供神楽「博学狸こんぴら三本足狸問答」は2003年保存会が結成され毎年行われるようになりました。

狸問答の記事
保存会の記事

金刀比羅神社

四国88ヶ所第78札所 郷照寺 香川県綾歌郡



769-0210 香川県綾歌郡宇多津町1435
参拝時間:午前7時~午後5時
http://www.yakuyoke.org/index.html


商売繁盛で有名な堀川戎神社

image

境内に入って右手に榎木神社、通称・地車稲荷神社があります。

image

こちらの神様は句句廼知神(くくぬちのかみ)、宇賀御魂神(うかのみたまのかみ)が祀られています。稲荷神社のお使いは狐が多いのですが、こちらのお使いは狸です。例祭は4月20日(本社春大祭に引続き午前10時30分頃より)

image

かつての榎の大木の根元には吉兵衛という老狸が住んでおり、毎夜、決まった時間に地車囃子の真似をしていたと伝えられ、江戸時代より「地車吉兵衛(だんじりきちべえ)稲荷」の名と共に関西一円に名高く、お願い事が叶えられるとその夜「地車ばやし」が聞こえると言われています。

image


狸か地車を曳く図柄で有名な絵馬や地車の模型を奉納される方が大勢いらっしゃるとか。
絵馬はかなり大きく社務所で2500円で授与されます。

BlogPaint

堀川戎神社
大阪府大阪市北区西天満5丁目4−17
http://www.horikawa-ebisu.or.jp/index.htm

このページのトップヘ